関節の動き、関節機能障害

   以下は関節及び関節機能障害についての説明です。AKAについてより深く知りたい方は読んでみてください。専門的用語も出てきますし、やや理解しにくいとは思いますが、できるだけ易しく解説してみました。

まずは関節の動きについて

関節は関節包(かんせつほう)と呼ばれる袋に包まれています。この袋の中で関節は動くわけですが、この動きを関節包内運動(かんせつほうないうんどう)と言い、通常は2つに分類されています。これらの2つは正常な関節運動にはなくてはならない重要な要素です。
その重要な2つの要素とは、1つは骨の運動に伴って起こる運動で構成運動(こうせいうんどう)といわれます。もう1つは骨の運動と関係なく起こる動きで副運動(ふくうんどう)と言われます。これは普通の随意運動では起こり得ない運動で、2つのタイプがあります。
1つは随意運動に抵抗が加わったときに起こり、関節の構造的な許容限界まで動く運動です。
もう1つは筋肉が完全にリラックスした状態で、他動的にのみ起こる関節面の動きで、離開(りかい)や滑りと呼ばれるものです。この動きは関節の遊び(joint play)とも呼ばれます。
少々難しかったと思いますが、わかりましたか?

て、次はいよいよAKAの登場です

上で述べた関節包内における関節面の運動に障害が生じた場合、手や足や体幹(頸、背中、腰など)に痛みを起こします。関節包内運動の機能的障害は関節機能異常(joint dysfunction)と呼ばれ、これは関節自体には何ら器質的(組織や構造上)異常がないのに、痛みがある状態で、手や足、体幹の痛みの原因として大変多いということがわかってきました。この状態に対してAKAは極めて有効なのです。
また、関節機能異常には関節包内外に異常のない1次性と関節包外に異常のある2次性に分けられます。2次性関節機能異常では、AKAにより痛みが軽減しても関節包外の異常が存在する限り、再発を繰り返すことになります。現在AKAにおいては有痛性疾患を大きく3つに分けて考えています。1つは関節機能異常と呼ばれ、上で述べたものです。これは1〜2回のAKAで3週間以内に治癒するのが一般的です。次が単純性関節炎と呼ばれるもので激痛で発症する急性の腰痛と、痛みの軽い慢性発症の腰痛とがあります。月1〜2回のAKAで2〜3ヶ月で治癒するといわれています。
最後が   関節炎特殊型といわれるもので、再発を繰り返すタイプです。特殊な痛みと自律神経症状(目のかすみ、めまい、耳鳴り、吐気、多汗、無汗、自覚的及び他覚的熱感、冷感等)を示すことも多く、初回のAKAには反応が悪く、しばらくするとある程度はAKAに反応し始め症状は良くなりますが、3ヶ月以上経っても治癒する事はなく、頻回の治療または強いAKAで痛みは増強するといわれています。今後はこのタイプの治療効果をいかに高めるかが問題です。
 すなわち、AKAは関節包内運動の障害に対しては大変有効ですが、万能ではないということになります。この点もよく理解していただきたい点で、「どんな痛みもたちどころに治す!」などというまゆつばものの治療とは全く異なる医学的治療法なのです。従って、限界もありますし(関節炎特殊型に対する治療効果が未だ不十分)、未解決、未解明な点(AKAの本体が未だ不明、なぜ痛みに有効かという疑問)も多々存在します。もちろん我々は、これら問題となる点が解決できるよう努力しています。
やや難しい話もあったと思いますが、いかがでしたか?
AKAと関節の関係が少しでもご理解いただければ幸いです。
尚、関節機能異常と関節機能障害は、ここではほぼ同じ意味と考えていただいて結構です。



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