AKAは関節が原因で起こる痛みを取り除き、関節の運動障害を改善します。 従って、AKAの治療対象は関節機能障害が原因の痛み、しびれ及び関節の動きが悪い(可動域制限)場合となります。 一方AKA治療の適応でないものは、内臓の痛み、神経系の異常が原因の痛み、化膿性関節炎、新鮮外傷、悪性腫瘍等です。また、風邪で発熱している場合や女性の生理時には行わない方が良いと思います。 さて、AKA研究会専門医、指導医の元へ、多くの患者さんが腰椎椎間板ヘルニアと診断を受け、手術が必要だと病院でいわれた、と言って受診されます。単純腰椎レントゲン写真では腰骨と腰骨の間隔が狭まり、MRIでは確かに椎間板が後方に飛び出ています。 しかし、我々がこうした患者さんを診察してみると、感覚障害や筋力低下などが神経の支配領域に一致しない場合が多々みられ、AKA治療を行うと、かなりの数の患者さんの症状が良くなることを経験します。また、変形性股関節症や変形性膝関節症と診断を受けてきた場合についても同様のことがいえます。痛む場所ではなく、仙腸関節や肋骨と背骨の間の関節(肋椎関節)、背骨と背骨の間の関節(椎間関節)等のAKAで痛みがかなり良くなるのです。これは実際目の当たりにしないと、既存の診療科の医師にとっては信じられないことであり、AKAの存在すら疑問視する医師もいるくらいです。 もちろん、治癒が難しい場合(仙腸関節炎特殊型)も実際にあることは事実です。さらに手術がどうしても必要な場合、また他の治療法を併用しなければならない重症の場合、そして命に関わる疾患が疑われる場合もあり、こうした場合は的確に診断し、次の対処を迅速に行う能力が必要になります。AKAはこうした重大な疾患に対して、診断的意義をも併せ持つという特徴があるため、一定の技術的水準をクリアーした専門医、指導医のもとでの診察、治療が必要になろうかと思います。 |